堀大輔氏と村上印のアサイーaffair

以前、私は堀大輔さんがライブ配信で村上印のアサイーを食べた場面について書いた。
そのとき私は、堀さんが一口食べて「オウフ……」と唸り、「アサイーってこんなに苦かったでしたっけ?」のようなことを言った、と記憶していた。
ところが今回、配信映像をもう一度最初から見直し、当時のライブチャットまで保存して時系列を照合してみたところ、私の記憶は少し違っていた。
だから、いったん記憶の中の「アサイー事件」を壊して、実際に起きたことだけを並べ直してみたい。

動画中、[19:04]頃、堀さんはアサイーを取り出してこう紹介する。

「アサイーがありましてですね。このアサイーなんですけれども、村上印さんから送っていただきました。アサイーピューレ。無糖です」 糖質が2グラム、80キロカロリーしかないことを説明し、「今の僕でも飲めるかなということで、飲ませていただきましょう」と続ける。 この段階では、まだ食べていない。

そして、ここが今回ライブチャットを確認して分かった大事なところなのだけれど、実食前からすでに視聴者にはアサイーについてのイメージがあった。 [19:38]には、 「甘くないアサイー美味くない」 というコメントが投稿されている。 つまり、後から流れた「まずい」「美味しくない」というコメントを全部、堀さんの表情を見た視聴者の反応だと考えるのは間違っていた。 視聴者自身がもともと「無糖のアサイーは食べにくい」と知っていた可能性がある。

堀さん自身も、 [20:27]「アサイーって、結構、無糖の場合はいかつい味がするイメージが……」 と言っている。 そして「いただきます」といい、実食。 [20:53] 「OH!・・・オゥフ…。オウフ。そうですヨネ笑」 これが、一口目の正確な反応だった。 私が記憶していた「こんなに苦かったでしたっけ?」という発言は、ここにはない。

ただし、この直後のライブチャットは面白い。 「あ…」 「w」 「OFF」 という短い反応が続き、[21:03]頃には、 「アサイーおいしくなくない?笑笑」 というコメントも流れている。 実食前から「美味くない」と言っていた人がいたことと、一口目を見た後にこういう反応が出たことは、両方とも事実として残しておくべきなのだと思う。 その後、堀さんはグルタミンとクレアチンを入れ、さらにステビアを加える。しばらく混ぜて、 もう一度口に運ぶ。

[22:20]「ああ……キッツいな……。アサイーってこんな感じだ……」 と呟く堀さん。 ここを私は以前、「アサイーってこんな苦いんだ……」と聞き取ってしまっていた。 お詫びして訂正いたします。 ライブチャットにも少し遅れて、 「きついんだ?」 という反応が残っている。 さらに後には、 「ステビア入れてキツいんだ」 というコメントまで流れている。 ここだけ切り取れば、やはり「かなり食べにくそうだった」という印象になる。

でも、映像はそこで終わらない。 その後、堀さんはコメントを読みながら、無表情に近い顔で少しずつ食べ続ける。 [22:48] 「ストレスは、無いかな。まあ、有るんでしょうけどね。」 と答えたり、新宿二丁目の24会館に行ったことがあるかというコメントに、 「新宿2丁目の24会館、無いです」 と答えたりしながら、淡々とスプーンを口に運んでいる。 そして[23:28]。 小さくではあるが、はっきり、 「うん、美味しい」 と言う。 これは、以前の記事には入っていなかった。 単純に私が覚えていなかったのだ。 さらに食べ続け、[24:33]には、 「アフェーー」 と発する。

何と言ったのかは謎なのだけれど、私はこれを勝手に英語の affair と解釈することにした。

affair――出来事、事件、一件。

アサイーを食べているだけなのに、妙にこの言葉が似合う。 もちろん堀さん本人が本当に英語で affair と言ったのかは分からない。

ただ、ここまで無糖アサイーと格闘し、グルタミン、クレアチン、ステビアを投入し、顔を顰めたり、「美味しい」と言ったりしながら食べ続けてきたのである。 もはやこれは、ちょっとした affair である。

ちなみに、後からGeminiにもこの場面の動画を読み込ませてみたら、「酸っぱっ!」あるいは「くぅ~!」と発音したと判定された。どうやらこの一声については、AIにすら正解が分からないらしい。

[24:37]には、 「ステビアとかをいれるとなんとか食べれるな……」 と言う。 この「なんとか食べれる」という表現には、視聴者も即座に反応していた。 「なんとか食べれるてひどいww」 「なんとか食べれる!?」 とコメントされている。

そして[24:43]。 堀さんはアサイーを飲み干し、空になった皿を画面に見せて、 「オッケー」 完食である。 こうして全部を通して見ると、この場面を単純に「堀さんがもらったアサイーをまずそうに食べた」と要約するのも、少し違う。 最初から無糖アサイーを「いかつい味」と認識していた。 一口目には「オウ!・・・オゥフ…」。 ステビア等を加えた後にも「きついな……」。 しかし途中では「うん、美味しい」とも言い、最後には「ステビアとかをいれるとなんとか食べれるな……」と言って、実際に全部食べた。 この一連の事実を並べるなら、 「かなり食べにくそうではあったが、工夫して食べ進め、途中では美味しいとも言い、最終的には完食した」 くらいが一番正確なのだと思う。

では、以前の私の違和感は全部なくなったのか。 そこは、実はあまり変わっていない。 なぜなら私が本当に引っかかっていたのは、この一回のリアクションそのものではなかったからだ。 別の日のライブで、堀さんが自分の食事を紹介した際、アサイーについて「なくなるまでは入れてます」という趣旨のことを言った。 私は、こちらの方に引っかかった。

アサイーが口に合わなかったこと自体は、別に悪いことではない。 贈り物だからといって、「最高です」「絶対リピートします」と言わなければならないとも思わない。 今回、映像を見直してみても、その考えは変わらなかった。 むしろ、初回については私が思っていたよりずっと普通だったとも言える。 いただいたことを最初にきちんと説明しているし、味を調整しながら最後まで食べている。「うん、美味しい」とも言っている。

だからこそ、私が気になっているものが以前よりはっきりした。 それは「アサイーをまずそうに食べたこと」ではない。 誰かから贈られたものについて、後日「なくなるまでは使う」というニュアンスの表現が出た、その何気ない一言なのだと思う。 堀さんは、ライブの中でよく「感謝」について話している。 今あるものに感謝すること。 人に感謝すること。 批判ばかりせず、前向きに生きること。 私は、その考え方自体には今でも異論がない。 ただ、感謝というものは、大きな思想として語るときよりも、むしろこういう何でもない瞬間に現れるものなのではないかと思っている。

そして今回、もう一つ自分自身についても考えさせられた。 私は「こんなに苦かったでしたっけ?」という、実際には存在しなかった発言を記憶の中で作っていた。 「アサイーってこんな感じだ」が「こんな苦いんだ」に変換されていた。 たぶん「オウフ」というリアクションや、その後の「きついな」、周囲の「まずい」というコメント、後日の「なくなるまでは」という発言が、頭の中で一つのストーリーに圧縮されていたのだと思う。

人間の記憶は録画データではない。 意味をつないで保存する。 だから筋の通った話ほど、かえって危ない。 今回、昔のライブチャットまで掘り出して確認してみて、それを実感した。 私が堀さんに対して「感謝を語るなら、小さな言葉にも表れるのではないか」と思うなら、私自身にも同じことが返ってくる。 人の何気ない一言を批評するなら、その一言はできるだけ正確に扱わなければならない。

今回の訂正で、私の違和感そのものが消えたわけではない。 でも、違和感を支える事実は、正確になった。 それでいいのだと思う。 自分の結論を守るために記憶を守るのではなく、証拠が出てきたら記憶の方を直す。 そして、直した後にまだ残っているものがあるなら、そこからもう一度考える。 味覚の話だったはずが、感謝の話になり、最後には記憶と検証の話になった。

堀さんの謎の一声を英語の affair と読むなら、今回のアサイー事件は、まさにそんな affair だったのかもしれない。

ちなみに、[35:12]には、「堀さんの好きな英単語を教えてください!」と聞かれ、しばらく考え込んだ末に、一言。

「Do」

残念ながら「affair」ではなかった。

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