堀大輔氏の「7日間睡眠なしライブ」を野次馬気分で追いかけていたはずが、いつの間にか私は「村上印オーガニック」という企業の動向ばかり気にするようになっていた。
私は村上さんに会ったこともなければ、彼のアサイーを買ったことすら一度もない。それなのに、「いや、いくらなんでもそのアサイーの扱いはひどいだろう」と、気づけばすっかり村上印の側に感情移入してしまっていたのだ。
発端は、ライブ配信中に堀さんが提供品のアサイーを食べた場面だった。口に入れた瞬間、「オウフ……」と顔をしかめ、「アサイーってこんなに苦かったでしたっけ?」とこぼしたのだ。 まあ、ここまでは許容範囲だ。人の味覚には合う合わないがあるし、提供品だからといって「最高に美味しいです!」と嘘をつく義理もない。
引っかかったのは、その後のライブでの発言だ。自分が普段食べているオートミールやサプリメントを紹介する流れで、アサイーについて「(もらった分が)なくなるまでは入れます」と言い放ったのだ。
私はこの言い回しが妙に嫌だった。「村上印さんからいただいたアサイーも入れてます」で十分じゃないか。文字数も大して変わらない。「なくなるまでは」という表現には、「今手元にあるから仕方なく消費しているが、なくなったら終わり。自腹を切ってまで買う気はない」という、まるで不良在庫の処分のような冷たいニュアンスが漂ってしまう。
しかも後になって、これが単なるファンからの善意の差し入れではなかったことが判明する。堀さん本人がライブの中で「6桁のスポンサー料」「CMしたよ俺」「村上印」と明言したのだ。つまり、少なくとも今回のライブにおいて、両者の間には「スポンサーと広告塔」というビジネス関係があった(と堀さんは認識していた)わけだ。
そうなると、私の違和感はさらに膨らむ。スポンサーの商品を食べて「オウフ……」「苦い」「なくなるまでは入れてます」という態度は、どう考えてもおかしい。後から「いやいや、俺はちゃんとCMしたよ」と主張されても、見ている側としては「あれのどこがCMだったの?」と首を傾げざるを得ない。商品をただ画面に映せば広告になるわけではない。私にはむしろ、ブランドに対するネガティブキャンペーンにすら見えてしまった。
ところが、村上さん自身が9日前に公開していたYouTube動画を発見し、見えてくる景色が少し変わった。
「ショートスリーパー堀大輔さん 提案です」と題されたその動画で、村上さんは堀さんに対してかなり好意的な姿勢を見せていた。興味深かったのは、村上さんが理解していた「30分睡眠」の解釈だ。彼によれば、堀さんの生活スタイルは「夜の本睡眠が30分で、運動した日や疲れた時は15分程度のパワーナップ(仮眠)を1日1〜2回取る」というものだったはずだという。動画内でも「30分+15分+15分なら、合計の睡眠時間は1時間になるわけですよ」と、極めて常識的な計算をしている。
つまり村上さんにとっての堀像は、「24時間の中で30分しか一切目を閉じない超人」ではなく、「本睡眠30分+仮眠でコンディションを調整する人」だった。だからこそ、今回のライブで堀さんが仮眠すら意地でも排除しようとしている姿を見て、「本来の堀さんのスタイルではない」と危惧し、「条件を整えてリスタートしてみてはどうか」と提案していたのだ。
村上さん自身はショートスリープを「絶対にお勧めしない」「自分もやらない」と明言し、科学的にも否定されていることを理解していた。それでも「堀さんの人間性は好き」だと語り、「もし本当に大嘘をついているなら、周囲のスタッフからいずれ情報が漏れて内部分裂するはずだ」とまで擁護していた。
この時点での村上さんは、「ショートスリープ自体は推奨しないが、堀さん本人は実際に特殊な短眠生活を送っているのだろうし、人間としても嫌いではない」という、絶妙な距離感を取っていたように見える。
しかし、その動画のコメント欄で、村上さんの空気が一変する。
視聴者から「なぜそこまで擁護するのか」「やはり嘘をついているのではないか」といった厳しい指摘が相次いだのだ。それに対する村上さんの返信は、こうだった。
「高須先生も虚言癖があると言ってましたもんね笑。冷静に客観的にみて、今後はあまり絡まないようにします。」
これは、あまりにも大きなスタンスの変化だ。「人間性は好き」「リスタートしてみては」と温かい言葉をかけていた人が、数日後には「冷静になって、今後は絡まない」と切り捨てている。
何が彼をそこまで翻意させたのか。ライブの惨状か、過去の高須幹弥氏や兼子ただし氏とのトラブル映像を見たからか、高額な睡眠プログラムの実態を知ったからか、それともあのアサイーの雑な扱いに対する静かな怒りだったのか。推測で空白を埋めるのはやめておこう。ただ確かなのは、「ライブ期間中からその後にかけて、村上さんの中での堀大輔評価が決定的に反転した」という事実である。
そして迎えたそして9月22日夜。。堀さんがライブ内で、ついにスポンサー料のトラブルについて口を開いた。
堀さんの言い分によれば、アサイーのスポンサー料について「忘れていた」「もうCMしなくていい」などと理不尽な対応をされたという。「は?」「意味わからん理由」「いやいやいや、CMしたよ俺」と怒る堀さんは、その会社名が「村上印」であることも付け加えた。
この一方的な発言だけを聞けば、誰もが「村上印が広告だけさせておいて、後から難癖をつけて費用を踏み倒した」と受け取るだろう。当然、X(旧Twitter)上でもそのような憶測が一気に拡散された。
ところが、事態はさらに二転三転する。村上さん本人のYouTubeコメント欄に「広告費を払わずに逃げたという噂がXで回っていますが本当ですか?」という質問が寄せられると、村上さんはこう返信したのだ。
「僕もXで知りました!明日支払う予定ですが、今回の経緯を動画で説明した方がいいですかね?どう思いますか?」
ここで私は、またしても頭を抱えてしまった。 少なくとも村上さんは「払わずに逃げた」わけではなく、「明日支払う予定だ」と明言している。しかし一方で、ただ事務的に予定通り支払うだけなら、わざわざ「今回の経緯を説明した方がいいか」と視聴者に問う必要もないはずだ。この言葉の裏には、支払期日の認識ズレ、銀行の営業日の都合、広告内容への不満、連絡の行き違い、あるいは実際に一度「払う・払わない」の押し問答があったなど、何かしらの決定的な齟齬が存在したことがうかがえる。
でも、そのブラックボックスの中身はまだ分からない。だから私は、2026年9月23日夜の時点で、これ以上の邪推を止めておこうと思う。
現時点で確認できているのは以下の事実だけだ。村上さんは当初、堀さんを好意的に見ていた。しかし視聴者の指摘などを経て「今後は絡まない」と態度を硬化させた。そしてスポンサー料について、堀さんが「払わないと言われた」と被害を訴える一方、村上さんは「明日支払う予定」としつつ「経緯の説明」をほのめかしている。
堀さんの言い分が正しいのか、村上さん側に正当な理由があるのか。単なる振込遅延なのか、契約上のトラブルなのか。そして、あの「オウフ……」「アサイーってこんなに苦かったでしたっけ?」「なくなるまでは入れます…」というアサイーの雑な扱いが、この決裂の引き金になったのか。
すべてはまだ闇の中だ。だからこの記事は結論ではなく、あくまで2026年9月23日夜時点の記録として残しておく。
明日、本当にスポンサー料は支払われるのか。そして村上さんは「今回の経緯」を語るのか。そこまで見届けてから、この続きを書こうと思う。
しかしまあ、それにしても。 私は村上印のアサイーを一度だって買ったことがないのに、なぜここまで一企業の行く末を固唾を呑んで見守っているのだろうか。我ながら、本当に意味が分からない。

コメント