takkun

たっくん日記

現代文のN先生 ー第3話ー

物の「見方」を教えるということあの授業で、具体的に何を教わったのかと聞かれると、うまく答えられない。文法も教わった。「作者の考え」も教わった。受験で点数をとるテクニックも教わった。それでも、それだけではない何かが、確実に残っている。今になっ...
たっくん日記

現代文のN先生 ー第2話ー

それは、あとから効いてくる先生だった誤解のないように言っておくと、当時の私は、現代文が特別できなかったわけではない。通っていたのは進学校で、成績としては学年の上位二割には入っていたと思う。少なくとも、「国語が苦手な生徒」という自己認識はなか...
たっくん日記

現代文のN先生 ー第1話ー

だれしも「嫌な先生」がいるのでは?だれしも、学校生活のなかで「嫌な先生」の一人や二人は思い浮かぶのではないだろうか。怖かった先生。理不尽だった先生。何を言っているのか、さっぱり分からなかった先生。あるいは、こちらの顔も見ずに淡々と授業を進め...
たっくん日記

エコーはほどほどに!カラオケも、頭の中も―その5―

エコーのツマミは、人によって違うここまでの話で、「エコーが長い人」に焦点を当ててきた。でも、そもそも。エコーのツマミ自体が、人によって違う。これは、努力の差でも性格の差でもない。人には、もともと違う初期設定がある同じ出来事が起きても、すぐに...
たっくん日記

エコーはほどほどに!カラオケも、頭の中も―その4―

エコーが長い人が、実は持っている強みこれまで、エコーはほどほどにエコーは調整できるエコーで苦しんでいる人への声かけという話を書いてきた。ここまで読むと、「エコーが長いのって、やっぱり良くないこと?」と思った人もいるかもしれない。でも、実はそ...
たっくん日記

エコーはほどほどに!カラオケも、頭の中も―その3―

もし、周りの人が「エコー調整」で苦しんでいたら過去のことを何度も思い出してしまう人。失敗や後悔を反芻して、今この瞬間が苦しくなっている人。もし、そんな人が身近にいたら。(あるいは、昔の自分がそうだったら)「どうにかしてあげたい」と思う反面、...
たっくん日記

エコーはほどほどに!カラオケも、頭の中も―その2―

エコーの強弱は、生まれつき決まっているわけじゃない前の記事で、「過去の音を、今のカラオケに重ねない」という話を書いた。でも、こう思った人もいるかもしれない。「分かるけどさ、そもそもエコーが強く出ちゃう体質なんだよ」それ、半分正しい。身体のエ...
たっくん日記

エコーはほどほどに!カラオケも、頭の中も―その1―

過去のことを気にしすぎる人の頭の中は、こんなカラオケかもしれないたとえば、こんなカラオケを想像してみてほしい。カラオケの部屋に入って、マイクを持って、曲を選んで、歌い始める。……のだけれど、その部屋では過去の音がずっと残り続けている。前に歌...
共感性搾取

共感性搾取―「どなたか…」という無記名の依頼が刺さる人へ―

1. 浮遊する責任と、微細なノイズグループLINEという閉鎖されたデジタル空間に、一通のメッセージが流れる。「どなたか、今週末の鍵開け対応できますか?」 「支払い期限が迫っていますが、どなたか把握されていますか?」名指しされているわけではな...
みちあな作品集

偽装

駅前の工事現場には、大きな看板が立っていた。建物の完成予想図だ。ガラス張りで、緑が多くて、人々が笑っている。彼はそれを見ながら通勤していた。ある朝、看板の端が少しめくれているのに気がついた。下から覗いていたのは、なぜか同じ完成予想図だった。...