過去のことを気にしすぎる人の頭の中は、こんなカラオケかもしれない
たとえば、こんなカラオケを想像してみてほしい。
カラオケの部屋に入って、
マイクを持って、
曲を選んで、歌い始める。
……のだけれど、
その部屋では過去の音がずっと残り続けている。
前に歌った曲の音、
もっと前に外した音、
かなり昔の、失敗したフレーズ。
それらが、
減衰せずに、空間に残ったままだ。
ピアノで言えば、
ペダルを踏みっぱなしにして、
音がいつまでも伸び続けている感じ。
さらに厄介なのは、
今歌っている曲とは関係ないはずの
**「過去に外した音」**が、
今まさに歌っているフレーズに、
重なって流れてくることだ。
選曲は変わっている。
歌っている曲も違う。
それなのに、
昔の音が、
今の音にかぶさってくる。
これが、
過去のことを気にしすぎる人の頭の中なんじゃないかな、と思う。
本来、カラオケはもっとシンプルだ。
今、選んでいる曲を歌う。
今、出している音を聴く。
外したら、
「あ、今の音、外したな」
で終わり。
そして、
次のフレーズに進む。
でも、もし。
昔に外した音が、
何年も前の失敗が、
もう終わったはずの場面が、
今歌っている曲に、
毎回重なって流れてきたらどうなるだろう。
たぶん、
歌うこと自体が、だんだん苦しくなる。
今の音を出しているはずなのに、
耳に入ってくるのは、
「今じゃない音」ばかりだから。
だから、たぶん大事なのは、
すごく単純なことだ。
今歌っている曲を、今歌う。
それだけ。
目の前のタスク。
一緒に過ごしている人との会話。
食事。
今この瞬間の現実。
それを、ちゃんと歌う。
外しても、
気にしすぎない。
もし過去の音が流れてきたら、
無理に止めようとしなくていい。
いったん保留して、
こう言えばいい。
「今は、この一曲を歌い終わるのが先」
過去を消す必要はない。
反省を放棄する必要もない。
ただ、
今じゃない曲を、
今のカラオケに重ねない。
それだけで、
人生は少し歌いやすくなる。

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