第6章「メタ星人」

もしあなたが、地球という星に住む「普通の人間」だとしたら、
あなたはコースの上を走っているドライバーのひとりにすぎない。
みんなと同じように、アクセルを踏み、カーブでドリフトし、
時にバナナを踏んでスピンする。

でも、ある瞬間──
ふと、自分を外から見るもう一人の「私」が現れる。

「今、私、カーブを曲がった」
「バナナを踏んで怒っているな」
「あ、今、他人のコースを羨んでた」

その瞬間、あなたはメタ星人になる。


メタ星人とは、「メタ視点を生きる人」のことだ。
自分のコース(魂)と、プレイヤー(意識)のあいだに
もう一段階“観測の層”を立ち上げる。

これは、いわば「上空からレース全体を見渡すカメラ」になること。
実況でも解説でもない。
ただ見ている存在だ。


人間の多くは、自分の中の感情や衝動を「自分」と思っている。
怒りが湧けば怒る。
羨ましさを感じれば、羨ましさに飲み込まれる。

けれど、メタ星人は違う。
怒りを感じる自分を「見て」いる。
羨ましさを感じる自分を「観測」している。

怒りや羨ましさは、
レース中のコーナーやアイテムと同じ“現象”にすぎない。
自分の「存在」ではない。


この感覚を得ると、
人生が、急に“舞台”のように見えてくる。

怒る人は怒る役。

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